うっかりドーピングを防止しよう 選手向けページ

このページでは、ドーピング防止対策、特に「うっかりドーピング」による違反者を出さないために、選手、コーチ、トレーナーなどを対象とした、情報提供をしております。

本ホームページに関するお問い合わせ

東京都薬剤師会
〒101-0054 東京都千代田区神田錦町1-21
TEL 03-3294-0271

ドーピング防止について

ドーピングとは

ドーピングとは競技力を高める為に薬物などを使用したり、それらの使用を隠したりする行為であり、 ドーピング違反に該当する行為はドーピング防止規定(WADA規定)に定められています。

  • ドーピングによって選手は健康を害する恐れがあります。
  • ドーピングは社会的にも悪影響を及ぼします。例えば、子供はあこがれの選手のまねをしますが、もしあこがれていた選手がドーピングをしていたらどうなるでしょうか?
  • スポーツはフェアな戦いであるからこそ、勝利者は賞賛を浴びます。ドーピングを許してしまうとフェアプレーの精神に反し、スポーツの価値を否定していることになります。

だから、ドーピングをやってはいけないのです。

ドーピング違反は、ドーピング検査で(検体に)禁止物質の痕跡が認められればどんな理由があっても 違反となります。従って、わざとであっても不注意によるうっかりミスであっても制裁の対象となります。

ドーピング防止の基礎知識

【禁止物質・禁止方法】

禁止物質・禁止方法はWADAの禁止表に定められています。
禁止表は、毎年1月1日に更新され、その年の12月31日まで有効です。毎年最新版の禁止表を確認する必要があります。

禁止物質は、3つに分類されます。

1. 常に禁止されている物質と方法  (使ってはいけない)

2. 競技会において禁止される物質と方法 (競技大会中だけ禁止)→TUE参照

3. 特定の競技において禁止される物質  (該当競技以外の選手は使ってOK)

2、3のように、いつも薬を使用してはいけないわけではありません。しかし、自分の薬がどれに該当するか、また使用して良い時期なのか、などの判断は専門家でないとわからないと思いますので、必ず薬を使用する前にスポーツファーマシストや医師へ確認してください。(→ホットライン

◆禁止方法とは、輸血、ドーピング検査の時の尿のすり替え、治療以外の点滴※などが該当し、常に禁止されています。
(※病院で医師が診察して行われる検査や治療のための点滴は禁止ではありません。)

【TUE】

治療のための薬もドーピング防止規則違反になるのか? 治療の目的で禁止物質や禁止方法を用いる必要があるケースもあると思います。そのような場合はTUE(治療目的使用に係わる除外措置)を申請しましょう。TUEを申請して、JADAのTUE委員会で審査・承認されると禁止物質・禁止方法を用いても違反になりません。原則として事前の申請が必要です。

禁止物質・TUEのページへリンク

ドーピングに関する薬・サプリメントの基礎知識

禁止物質・TUEのへ

ドーピング防止規則違反の事例

(JADAホームページ、ドーピング防止規律パネル決定報告より抜粋)

2007年~2012年10月まで、うっかりドーピングと推測される事例を表にまとめました。

1.病院でもらう薬が原因(医療用医薬品)

◆TUEを申請していれば、違反にならなかったであろう事例がいくつかある

2.市販薬(OTC薬:薬局やドラッグストアで買うことができるお薬)が原因

◆「メチルエフェドリン」は、市販の風邪薬、咳止め、花粉症・鼻炎治療の薬に多く含まれているので、要注意

3.サプリメントが原因

◆事例15~17は、海外通販より入手したサプリメントが原因

※制裁 : すべての事例で「競技成績の失効」が科されている。資格停止期間中は、競技大会だけでなく、所属チームの練習にも参加できない

ドーピング検査手順

実際に行われるドーピング検査手順については、JADAのホームページ(アスリートサイト) をご参照ください。

ホットライン

東京都薬剤師会では、ドーピング防止に関する問い合わせを受け付けております。

24時間ホットライン(大会期間限定→終了しました。)

東京国体大会3日まえから大会期間は24時間、Eメールによる問い合わせを受け付けます。

受付期間

平成25年1月23日(水)~2月1日(金)
平成25年9月8日(日)~9月15日(日)
平成25年9月25日(水)~10月8日(火)

受付時間

24時間

受付方法

下記のメールアドレスに以下の項目を入れて送信してください。

・氏名
・年齢
・性別
・電話番号
・競技名
・自分の立場( 選手・コーチ・薬剤師・医師・その他)
・内容(医薬品名は正確に)

→ Eメールによる受付は終了しました。
下記にお問い合わせください。

薬剤師会ドーピング防止ホットライン

原則、専用用紙 をFAXでお送りください。
平日 9時から17時までの受付となります。

東京都薬剤師会 薬事情報課
FAX 03-3295-2333
TEL 03-3295-9532

JADAへの問い合わせ

JADA(日本アンチ・ドーピング機構)では、問い合わせを受け付けています。

リンク:http://www.realchampion.jp/knowledge/medicine

禁止物質・TUE

禁止物質について

ドーピング禁止物質といえば、「男性ホルモン」、「筋肉増強剤」や「ステロイド」などが思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか? 実は、病院で医師から処方される医療用医薬品や薬局、ドラッグストア等で購入できる市販薬(OTC薬)に広く含まれています。また、サプリメント(特に海外製品)にも含まれていることがあり、注意が必要です。(→ドーピング防止規則違反の事例

特に注意が必要な薬の種類を次にあげます。

必ず薬を使用する前に医師やスポーツファーマシストへ確認してください。(→ホットライン

【医療用医薬品】

  • 風邪薬、咳止め
  • アレルギーの薬、花粉症の薬
  • 喘息治療薬
  • 無月経、子宮内膜症の治療薬
  • 難聴やめまいの治療薬
  • 低血圧を治療する薬
  • 高血圧を治療する薬(特に配合薬)
  • 不整脈の薬
  • インスリン

【市販薬(OTC薬)】

  • 風邪薬(総合感冒薬)
  • 鼻炎、花粉症の治療薬
  • 咳をとめる薬
  • 体毛を濃くするぬり薬(体毛とは、頭髪以外の体に生える毛)

対策として

薬やサプリメント使用するときには十分気をつける!

薬を飲んだり、使ったりする前には「ドーピングは大丈夫か」とまず意識し、わからなければ、医師やスポーツファーマシストに必ず確認してください(→ホットライン

医療用医薬品・・・禁止物質以外を処方してもらう。代わりが無い場合はTUE申請を行う。

市販薬(OTC薬)・・・禁止物質を含まない物を使用する。薬剤師などに相談して購入する。

サプリメント・・・・・JADA公式認定商品を使用する。それ以外は薬剤師などに相談して購入する。

漢方薬(生薬)について

生薬は、天然物の一部を加工(干すなど)して作られており、いくつかの生薬を組み合わせてできたものが漢方薬です。

漢方薬は自然のものからできているので問題ないと思っている方もいるかもしれません。それは大きな間違いで、漢方薬を構成する生薬の中には、明らかに禁止物質を含むものがあります。
その代表例に麻黄(マオウ)ホミカ(ストリキニーネを含む)、滋養強壮薬に用いられる海狗人(カイクジン)麝香(ジャコウ)が挙げられます。つまり、このような生薬を含む漢方薬は禁止物質を含むので使用できません。

では、禁止物質を含まない生薬は大丈夫なのでしょうか?

生薬は動植物や鉱石など天然物から由来していますので、主成分(薬効を持つ主な成分)はわかっていても、生薬に含まれるすべての成分が明らかなわけではありません。また、生薬の産地、栽培方法、収穫時期などで含有成分が変わるともいわれており、生薬には不明な成分が含まれている可能性が十分あります。従って、明らかにされている含有成分には禁止物質を含まない生薬であっても、禁止物質を含まないと保証することはだれにもできず、「絶対大丈夫」と確証を得ることは難しいのです。

市販薬の中には、西洋薬(人工的に化学合成された物質)と一緒にカタカナ表記で生薬を含んでいる場合がありますので注意してください。心配な場合は、お気軽にスポーツファーマシストにお問い合わせください。

サプリメントについて

サプリメントは、食品に含まれますので、医薬品とは異なって含有成分が商品表示にすべて記載されているわけではありません。表示されていない禁止物質を含むものもありますので、表示成分だけを見て「大丈夫」と判断するのはとても危険です。 海外や通信販売で購入する海外製品は危険と言われていて、実際にドーピング防止規則違反事例が発生しています。
(→違反事例

特に、①筋肉増強、②脂肪燃焼、③痩身(やせること)などを目的とするサプリメントは、注意が必要です。

なぜなら、
①には蛋白同化ホルモン(男性ホルモン)、
②には、エフェドリン(エフェドラ)、
③には利尿薬
などの禁止物質が表示されていないのに含まれていたという報告があるからです。

しかし、サプリメントの含有成分はすべて明らかにすることは困難なため、サプリメントに禁止物質が含まれていないか明確な答えを出すことは誰にもできません。あくまでも「自己責任」で摂取することになります。
ご参考までに、日本ドーピング機構(JADA)の審査を経て禁止表に抵触しないとされた公式認定商品があります。

JADA公式認定商品

このマークのあるサプリメントはドーピング違反とならないことが確かめられています。

TUE(治療目的使用に係る除外措置)について

治療のための薬もドーピング防止規則違反になるのでしょうか?

治療の目的で禁止物質や禁止方法を用いる必要があるケースもあると思います。
そのような場合はTUE(治療目的使用に係わる除外措置)を申請しましょう。TUEを申請して、JADAのTUE委員会で審査、承認されると禁止物質・禁止方法を用いても違反になりません。

但し、TUEが承認されるためには、次の条件をすべて満たさなければなりません。

1. 治療上使わざるを得ない(使用しないと健康上の重大な障害を及ぼす)

2. 他に代えられる治療方法がない

3. 治療上使用した結果、健康に戻る以上には競技力を向上させない

4. ドーピングの結果生じた健康被害の治療ではない

TUEは、お薬を処方した医師に書いてもらわなければなりません。
http://www.realchampion.jp/assets/uploads/2013/03/3681a9278ff260c293b2b70549f587bf.pdf
からTUE申請書類をダウンロードして書いてもらいましょう。 また、1~4を証明するために検査結果やレントゲン、MRIなどの画像を一緒に提出しなければなりません。

TUE申請書類には選手自身のサインも必要ですので、忘れないように気をつけましょう。 完成したTUE申請書類は選手自身でJADAへ郵送してください。(参加都道府県体育協会を通じて申請も可能)

TUEは、承認が必要な日(国体に参加する日)の30日前までに申請が必要です。

万が一、「競技会において禁止される物質」が体内に残っている状態で国体に参加する可能性がある場合は、TUE申請をしましょう。(禁止物質が体内に残っているかの判断は、医師へご相談ください。)

国体開催中に、救急治療や急性病状の治療のために禁止物質や禁止方法を用いた場合には、TUEの事後申請が可能です。これを遡及(そきゅう)的TUE申請といいます。 事後速やかにTUEを申請して下さい。 遡及的TUEは認められるのは、緊急時の使用のみで、かつ前述の1~4の条件を満たさなければなりません。

TUEに関する詳しい内容はJADAホームページ を確認してください。

スポーツファーマシスト

スポーツファーマシストとは・・・

運動を行っている方に対して、スポーツにおけるドーピング防止活動を実施しています。特に、国体選手などのドーピング検査対象者では、薬を使用する場合の強い味方となるでしょう。

スポーツファーマシストの定義
(スポーツファーマシストのホームページより)

公認スポーツファーマシストは、最新のドーピング防止規則に関する正確な情報・知識を持ち 、競技者を含めたスポーツ愛好家などに対し、薬の正しい使い方の指導、薬に関する健康 教育などの普及・啓発を行い、 スポーツにおけるドーピングを防止することを主な活動とします。薬剤師の資格を有し、所定の課程を修めた方が、(公財)日本アンチ・ドーピング機構より認定される資格制度です。

近くのスポーツファーマシストを探すには

スポーツファーマシスト検索サイト

http://www3.playtruejapan.org/sports-pharmacist/search.php

スポーツファーマシスト在籍施設

こちらのステッカーが目印として貼ってあることがあります。

詳しくは

公認スポーツファーマシストのホームページ 

http://www.playtruejapan.org/sportspharmacist/index.html

リンク

東京都薬剤師会 アンチ・ドーピング活動推進ワーキンググループ